『「今ここ」神経系エクササイズ 「はるちゃんのおにぎり」を読むと、他人の批判が気にならなくなる。』浅井咲子(著)
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『不安・イライラがスッと消え去る「安心のタネ」の育て方』の浅井咲子さんによる本書。
神経とのつきあい方=自分とのつきあい方
本書では神経の4つの状態を「誰かとつながる」「やすむ・たべる」「にげる・たたかう」「こおる」と説明されています。
この4つの特徴から自分が今どのような状態にあるのか注目していくことが提案されています。
毎日気楽に生きていくということは、神経系の自己調整力に深くかかわりがあります。自己調整力とは神経の高ぶり興奮してもおさまる、つまり上がっても下がる、下がっても上がるということです。
この調整力を育むために、5つのエクササイズが紹介されています。イラスト付きでわかりやすく、すぐにできるものばかりです。
調整力が育まれていくことで、自分の許容範囲にとどまり日常を過ごせていくようになります。
変化はゆっくり起こる、すぐに調子が良くなるということではないけど、気がつくと悪化することが減っているという回復のイメージが示されています。
レジリエンスがあるというのは、なんでもストレスに耐えられるとか我慢強くなるとか、そういうことではありません。むしろその逆で、自分にとてつもなく優しくて寛大になるということです。他人のために自分を我慢させない状態です。
この本を読むと、神経系の自己調整について学ぶことができます。それと同時に、随所に「自分に優しくしていい」というメッセージが散りばめられていて読書体験そのものが癒しにつながります。
最後の章では、次のようなメッセージが紹介されています。
大丈夫だよ。
もう安心していいよ。
お休みしていいんだよ。
きっとうまくいくよ。
人のためにならなくてもいいんだよ。
別にやらなくたっていいんだよ。
自分勝手になっていいんだよ。
自分を甘やかすだけ甘やかしてあげていいよ。
自分の感情なんていくら変わってもいいんだよ。
あいまいな感情があってももちろんいいよ。
自分の状態を神経の状態として考えてみることで、落ち着いて過ごせるヒントがつかめるかもしれません。